さえずるキウイズム

一児の父が大人になるため考えたことや子育て、健康についてピーピーさえずっています。

イチローの「狂気」に憧れて

自分の内側から出てくる気持ちを大事にすること。

外からの評価や言葉に惑わされないこと。

 

自分の人生を生きるための必要条件です。これらは「狂気」とも言いかえることができそうです。それを極めた例がイチローではないでしょうか。

 

スポーツ雑誌「Number」でみんな大好きイチロー特集があったので即買いしました。 

2019年の開幕を迎えたイチローの様子を描いた密着ドキュメントや、上原浩治や福留孝介、内川聖一といった現役プロ野球選手が語る「僕たちのイチ論」など魅力的なコンテンツがたくさんありますので、イチローファンは必見です。

 

イチローの「狂気」に憧れて

そもそもなぜ我々はイチローが好きなのでしょうか?

 

技術?スタイル?哲学?

思い当たる項目はいくつでもありますが、好きであることが当たり前すぎて深く考えてこなかったように思います。(ムネリンに聞けば5時間くらい平気でしゃべってくれそうですが)

 

特集の中にそのヒントがありました。

 

番記者を26年務める小西慶三氏の密着ドキュメント「その”狂気”を笑わば笑え」という記事中で現在のイチローを取り巻く状況を「Crazy」と称しています。

 

イチロー選手は昨年2018年5月にシアトルマリナーズの「会長付特別補佐」に就任しました。2018年5月以降は試合に出場できない契約となっていますが、チームの練習には参加しています。

 

45歳での選手復帰を目指す2019年シーズンのオープン戦では、昔対戦したピッチャーの息子と対戦するなど、タイムスリップしてるみたいで確かに「Crazy」と言えそうです。

 

しかし変化していく環境のなかで、毎年同じ姿を見せるイチローがもっとも「Crazy」です。

 

イチローは変わりません。

1つのヒットを打つために毎日練習して、秒刻みのスケジュールを過ごしています。

 

51歳まで現役を本気で目指しています。

 

世界一ヒットを打った選手が、次の一本のヒットのために全力で技術を磨き続けています。

 

イチローはいつも通りの「狂気」をもってこの「Crazy」な状況を打破しようとしています。

 

そんな「狂気」にぼくたちは憧れてきたのです。

 

「狂気」は続くか

2019年マリナーズは東京ドームにて開幕を迎えます。おそらくイチロー選手も出場するはずです。しかしイチローファンの関心はその先にあるのではないでしょうか?

 

いつまで選手「イチロー」の姿を見ることができるのだろうか? 

「会長付特別補佐」は事実上の引退?

 

そんな疑問もあるでしょうが、それは野暮ってもんです。

 

記事中にイチローのこんな言葉がありました。

 

「誰もが難しいと思うことを、難しいと判断することさえも本当は難しい。だって、誰もそれをやってないんだから。だからその判断をというか、安易な責任のない意見、そういうものを裏切りたいと思っています」

Number 974号 p23より引用

 

イチローの「狂気」は続きます。

今はそれを楽しみましょう。